岐阜県 本巣市

基本情報
市町村名 合併年月 合併形態
本巣市 平成16年2月 新設合併
調査対象項目
水道 下水道 保育料
給食費 デイサービス 生活援助員派遣
合併後市町村特徴
 本巣市は岐阜県の南西部のほぼ中央から北端に位置しており、東部は岐阜市、山県市及び武儀郡、西部は揖斐郡、南部は瑞穂市及び本巣郡北方町、北部は福井県に接している。
 地形は南北に細長く、揖斐川水系の根尾川が南北に流れ、北部は森林地帯、南部は平坦地域であり、総面積の86.2%が森林となっている。
 産業構造は岐阜県及び全国と比較して、第一次産業就業者数の構成比が高いことが特徴となっている。
市町村面積・人口等
市町村名 面積:
km2
人口:人  一般会計:
百万円
特別会計:
百万円
職員数:
現在
(H16.9)
本巣市
【モトスシ】
374.57 34,921 16,250 11,601 370
合併直後
(H16.3)
本巣市
【モトスシ】
374.57 34,914 H15暫定
4,415
H15暫定
5,059
363
合併直前
(H164.1)
(1) 本巣町
【モトスチョウ】
51.25 8,488 3,320 3,668 90
(2) 真正町
【シンセイチョウ】
11.63 12,269 3,900 3,424 107
(3) 糸貫町
【イトヌキチョウ】
15.86 11,927 4,180 2,383 110
(4) 根尾村
【ネオムラ】
295.83 2,230 3,066 1,738 64
連絡先
住所・連絡先 住所 岐阜県本巣市文殊324番地
電話 0581-34-5030(合併プロジェクト室)
FAX 0581-34-5031(合併プロジェクト室)
URL http://www.city.motosu.gifu.jp
E-mail gappei@city.motosu.gifu.jp(合併プロジェクト室)
全般的な内容
合併の契機
 旧本巣町、旧真正町、旧糸貫町及び旧根尾村の3町1村は、協力・連携して消防、介護保険、環境衛生、廃棄物処理等で域外他市町村と広域連合や一部事務組合を設け広域行政を推進していた。交通基盤については、国道157号を基軸とし、国道303号、418号、主要地方道関本巣線、岐阜大野線、岐阜関ケ原線で骨格を形成している。また、鉄道では、名鉄揖斐線が南部を横断し、樽見鉄道が南北を縦断して、住民の通勤・通学、買物など日常的な生活行動は行政区域を越えて一体的な生活圏が構成されていた。
 平成12年11月に本巣郡町村合併議員連絡会議が設置され、本巣郡(7町村)の合併について協議が開始された。本巣郡内の各町村長に合併に関する提言書を提出したが、本巣郡町村会より本巣郡一本の合併ではなく、隣接する町村同士で意見交換し、合併特例法の期限も視野に入れながらそれぞれで研究を行うという回答が出され結論に至った。
 平成13年5月に旧本巣町、旧真正町、旧糸貫町の3町間で合併の検討を行うことが確認されたが、その後、この枠組みに旧根尾村も加入し、4町村での合併に向けて検討が進められることとなった。平成13年9月にもとす北部地域合併問題検討協議会が発足、平成14年4月には本巣町・真正町・糸貫町・根尾村合併協議会が設置され、平成16年2月に本巣市が誕生した。
公共料金決定の経緯
 公共料金はパターン別のシミュレーションを何度も実施したうえで決定されており、単に旧町村間で最も低い金額に合わせるのではなく、サービス内容とのバランスを考慮して総合的に検討して設定された。
 住民に対しては説明会等で個別項目についての料金の高低ではなく、サービス水準を含めトータルで考えて欲しいと理解を求めた。
財政状況と公共料金の関係
 新市において健全な財政運営を確保できるよう、シミュレーションを実施したうえで料金が設定されているため、現段階では合併後も財政状況への影響はほとんどみられない。
その他
 地形的に南北43qと細長くなっていることもあり、旧本巣町役場を本庁舎、旧真正町役場、旧糸貫町役場をそれぞれ真正分庁舎、糸貫分庁舎、旧根尾村役場を根尾総合支庁舎として位置付けている。 
水道料金
市町村名 料金 料金の単位・その他
現在
(H16.9)
本巣市
【モトスシ】
2,016円
旧根尾村は1,470円
(合併前と同じ)
口径13mmの水道を一般家庭で20リッポウメートル/月使用した場合の一ヶ月の料金
経過措置後
(H21.4)
本巣市
【モトスシ】
2,016円
合併直後
(H16.3)
本巣市
【モトスシ】
2,016円
旧根尾村は1,470円
(合併前と同じ)
合併直前
(H164.1)
(1) 本巣町
【モトスチョウ】
1,963円
(2) 真正町
【シンセイチョウ】
1,995円
(3) 糸貫町
【イトヌキチョウ】
2,079円
(4) 根尾村
【ネオムラ】
1,470円
公共料金決定の経緯
 水道は上水道と簡易水道により供給されており、料金負担の最も低い町村の基準に合わせるのではなく、町村間のバランスを考慮し、パターン別のシミュレーションを何度も実施したうえで料金設定が行われた。結果的に水道料金が上がるところは、下水道使用料が下がるというような形で調整が図られた。
 旧根尾村は水力発電所からの固定資産税収入に支えられ、財政状況が良好であり、平成14年度の財政力指数も0.87と4町村間で最も高かった。また、固定資産税の税率として1.7%の超過税率(他の旧3町は1.4%)が採用されており、旧根尾村における高い公共サービスや低い料金負担はこのような特有の事情によるものであることから、旧根尾村だけは経過措置が設けられ、平成21年3月まで現行どおりの料金体系が維持されることとなった。
 住民に対しては、合併協議会や旧町村発行の広報紙、説明会の開催、ホームページの開設などにより周知が図られた。 
効果の検証
 他の町と料金格差の大きかった旧根尾村では経過措置が設けられたことに加え、他の町でも水道料金が上がるところでは下水道使用料が下がるといった調整が図られたことにより、現段階では特に反応はみられない。
財政状況と公共料金の関係
 合併後の水道事業会計への影響を考慮し、負担の低い町村の基準に合わせるのではなく、シミュレーション結果をもとに、旧町村間の中間的な水準で料金設定が行われた。
今後の展望
 旧根尾村では経過措置が設けられたため、料金の統一は平成21年4月からとなっている。
 現段階では合併に伴う合理化効果はみられないが、今後、新規投資を行う際には、合併効果をどのように出していくかを検討する必要がある。
その他
下水道使用料
市町村名 料金 料金の単位・その他
現在
(H16.9)
本巣市
【モトスシ】
3,885円 一般家庭で20リッポウメートル/月使用の場合
合併直後
(H16.3)
本巣市
【モトスシ】
3,885円
合併直前
(H164.1)
(1) 本巣町
【モトスチョウ】
-
(2) 真正町
【シンセイチョウ】
4,305円
(3) 糸貫町
【イトヌキチョウ】
3,750円
(4) 根尾村
【ネオムラ】
3,990円
公共料金決定の経緯
 料金負担の最も低い町村の基準に合わせるのではなく、町村間のバランスを考慮し、パターン別のシミュレーションを何度も実施したうえで料金設定が行われた。結果的に下水道使用料が上がるところは、水道料金が下がるというような形で調整が図られた。
 下水道使用料については、旧町村間(旧本巣町は整備中)で大きな差異がなかったこともあり、合併当初から料金は統一されることになった。
 住民に対しては、合併協議会や旧町村発行の広報紙、説明会の開催、ホームページの開設などにより周知が図られた。
効果の検証
 下水道使用料は水道料金とのバランスを考慮して設定されたことに加え、現在整備中の受益者負担金も現行どおりとされたため、現段階では特に反応はみられない。
 平成16年4月から新しい浄化センターの供用が開始されているが、これは合併構想が具体化する以前から推進されてきた事業であり、処理能力は合併を想定せずに設定されている。
 農業集落排水が整備されている地域も多く、下水道事業については合併による合理化・効率化が難しいのが実状となっている。
財政状況と公共料金の関係
 合併後の公共下水道特別会計と農業集落排水特別会計への影響を考慮し、負担の低い町村の基準に合わせるのではなく、シミュレーション結果をもとに、旧町村間の中間的な水準で料金設定が行われた。
今後の展望
 市の下水道普及率は46.5%(平成16年4月現在)となっているが、旧町村単位でみると、すでに100%普及しているところもあれば、現在整備中のところもあることから、実施されている事業については当面の間、旧町村で策定された計画に基づいて進められることになっている。
その他
保育所保育料
市町村名 料金 料金の単位・その他
現在
(H16.9)
本巣市
【モトスシ】
17,800円 国の徴収基準額表の第7階層の3歳以上児の場合の月額
経過措置後
(H16.4)
本巣市
【モトスシ】
17,800円
合併直後
(H16.2)
本巣市
【モトスシ】
据え置き
(合併前と同じ)
合併直前
(H16.1)
(1) 本巣町
【モトスチョウ】
17,800円
(2) 真正町
【シンセイチョウ】
17,300円
(3) 糸貫町
【イトヌキチョウ】
19,100円
(4) 根尾村
【ネオムラ】
22,000円
公共料金決定の経緯
 料金体系は旧町村間で差異がみられ、基準区分が多いところで21階層にも細分化されていたため、一本化を図るのが難しかった。
 各階層の負担が合併前より大きくならないようシミュレーションを実施して調整を図った結果、国基準の中間層を細分化し、9階層の料金体系が設定されることとなった。
効果の検証
 平成16年4月から料金が統一されているが、入所受付等は旧町村で行われ、特に大きな変化はないことから、現段階では合併の効果や住民からの反応は特にみられない。
財政状況と公共料金の関係
 住民の所得の見通しを立てるのは難しかったが、合併後の財政への影響を考慮し、負担が最も低い町の基準に合わせるのではなく、シミュレーション結果をもとに、新たな料金設定が行われた。
今後の展望
 今後は住民の利便性向上を図るため、通園区域の見直しを含め、保育サービス面での充実を検討する必要がある。
その他
給食費
市町村名 料金 料金の単位・その他
現在
(H16.9)
本巣市
【モトスシ】
3,900円 小学校6年生の一月(20日)の料金(1人)
※給食センター方式
合併直後
(H16.2)
本巣市
【モトスシ】
3,900円
合併直前
(H16.1)
(1) 本巣町
【モトスチョウ】
3,900円
(2) 真正町
【シンセイチョウ】
4,000円
(3) 糸貫町
【イトヌキチョウ】
3,900円
(4) 根尾村
【ネオムラ】
4,100円
公共料金決定の経緯
 給食は旧4町村ともにセンター方式が採用されており、料金も旧町村間でほとんど差がみられなかったことから、最も低い金額に合わせることで決定した。
効果の検証
 料金は低い金額が設定され、旧町村ごとの給食センターが合併前と同じように利用されることになったため、住民からの反応は特にみられない。
 給食センターの利用は現行どおりとなったものの、給食のメニューが統一されたことにより、原材料の共同仕入れ等の効果はみられる。
財政状況と公共料金の関係
 旧町村間で最も低い金額に設定されたが、従来との差がほとんどないことから、合併後も特に財政状況への影響はみられない。
今後の展望
 市内4ヶ所の給食センター方式では効率性の面では課題があり、また施設自体が老朽化しているため現在南部3ケ所の給食センターの統合が計画されている。しかし、本巣市の南北に長いという地形的要因を考慮すると、温かい給食を配送するためには止むを得ない面もあり、当分の間は現行の給食センターを活用していくことにしている。
その他
デイサービス通所サービス
市町村名 料金 料金の単位・その他
現在
(H16.9)
本巣市
【モトスシ】
800円 概ね65歳以上の高齢者で、介護保険法による要介護認定において要介護状態区分が要介護又は要支援とならなかった者のうち、基本的生活習慣が欠如している等のため日常生活を営むのに支障がある者がサービスを利用した場合の1回の利用料
合併直後
(H16.2)
本巣市
【モトスシ】
800円
合併直前
(H16.1)
(1) 本巣町
【モトスチョウ】
800円
(2) 真正町
【シンセイチョウ】
1,000円
(3) 糸貫町
【イトヌキチョウ】
1,000円
(4) 根尾村
【ネオムラ】
1,300円
公共料金決定の経緯
 デイサービスは旧4町村とも社会福祉協議会に委託しており、合併に伴って社会福祉協議会も一本化された。
 デイサービスは高齢者を対象とした事業であり、料金を上げることはできないとの認識から、シミュレーションは実施したものの、結局、旧町村間で最も低い旧本巣町の金額で決定された。
効果の検証
 料金は旧町村間で最も低い金額に設定されたことに加え、サービス内容についても以前から大差がなかったことから、合併後も住民からの反応は特にみられない。
財政状況と公共料金の関係
 旧町村間で最も低い金額に設定されたが、最も料金の高かった旧根尾村の利用者数を考慮すると、負担の増加が財政状況に与える影響はほとんどみられない。
今後の展望
 高齢化率は17.8%(平成12年国勢調査)と岐阜県平均の18.2%を下回っているが、全国平均の17.3%よりは早いペースで高齢化が進んでおり、今後本巣市でも利用者が増加するものと予想される。
その他
生活援助員派遣
市町村名 料金 料金の単位・その他
現在
(H16.9)
本巣市
【モトスシ】
80円 1回あたり利用料本人負担金(週1回、1時間の家事援助サービス)

旧本巣町と旧根尾村については、生活中心者の所得に応じて利用料が決定。
合併直後
(H16.2)
本巣市
【モトスシ】
80円
合併直前
(H16.1)
(1) 本巣町
【モトスチョウ】
0円、200円
300円、414円
(2) 真正町
【シンセイチョウ】
80円
(3) 糸貫町
【イトヌキチョウ】
80円
(4) 根尾村
【ネオムラ】
100円、300円
公共料金決定の経緯
 生活援助員派遣は旧町村とも社会福祉協議会に委託しており、サービス内容については差がなかった。旧本巣町と旧根尾村については、生活中心者の所得に応じて料金が決定していたが、利用者数も考慮し、他の2町の低い金額に合わせた。
効果の検証
 料金は旧町村間で最も低い金額に設定されたことに加え、サービス内容についても以前から大差がなかったことから、合併後も住民からの反応は特にみられない。
 生活援助員派遣は、人と人との付き合いの中で生まれた信頼関係をもとに実施できる事業であり、合併に影響されることなく、継続して事業を実施していく必要がある。
財政状況と公共料金の関係
 合併前の財政状況と料金決定との間に直接的な関係はみられない。
 利用者数を考慮すると、現段階では負担の増加が財政状況に与える影響はほとんどみられない。
今後の展望
 高齢化率は17.8%(平成12年国勢調査)と岐阜県平均の18.2%を下回っているが、全国平均の17.3%よりは早いペースで高齢化が進んでおり、今後本巣市でも利用者が増加するものと予想される。
その他

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